頭痛や顔の痛みは年齢問わず多くの人が訴える症状の1つです。頭痛や顔面の感覚異常・痛みの中には、深刻な脳の病気が隠れていることもあります。強い衝撃を受けるような痛みを感じた時は、すぐに脳外科などを受診してください。
一方で、片頭痛や三叉神経痛などは脳に異常がないものの、頭痛や顔面痛を発症する疾患です。この他にも、神経を損傷したり圧迫されたりすることで頭痛や顔の痛み・感覚異常を引き起こす疾患は多くあります。
一言で頭痛・顔面痛と言っても原因や症状は様々です。
ここでは、頭痛や顔面痛を発症した際に診断される可能性のある病気(疾患)についていくつか紹介します。
成人以降、特に中高年に多い頭痛の1種で、ストレスや疲労により首・肩の筋肉が緊張し血行不良により発症します。事務作業など長時間同じ姿勢で作業をしている人にも表れやすい頭痛です。一般的にはストレッチや入浴など血行を改善し、筋肉の緊張をほぐすことで改善します。
女性に多いと言われる片頭痛は、子供から大人まで年齢を問わず発症します。左右一方のこめかみ付近にズキズキとした痛みを感じるのが特徴です。人によっては数日に渡って症状が現れたり、両方あるいは後頭部にも痛みを感じることがあります。
後頭神経痛は、数日から数週間にわたり後頭部にピリピリとした痛みや締め付けられるような痛みを感じます。主な原因としては、頭や首周辺の筋肉に異常があり、神経を損傷・圧迫していることが考えられます。
頚原性頭痛は、頸椎(首)周辺の神経が損傷したり圧迫されたりすることで生じる頭痛です。首に強い衝撃を受けたり、スマホやパソコンを長時間使用して同じ姿勢取り続けることが主な原因です。
群発頭痛は、数週間から数ヶ月にわたり片側の目やその周辺から額(前頭部)や耳(側頭部)にかけて強い痛みが発生します。傾向として、成人以降の男性に多く、原因はまだ解明されていません。
顔の痛みの中には、稀に舌咽神経が圧迫されていることが原因で発症するケースもあります。舌の付け根や耳周辺に痛みが出る場合、舌咽神経痛の可能性があるでしょう。
三叉神経が損傷すると、焼けるような強い痛みを感じることがあります。歯科治療や帯状疱疹などにより損傷を受けた三叉神経が、些細な刺激で痛むようになる疾患です。三叉神経痛よりも痛みが長期間続くため、日常生活が困難になるケースもあります。
三叉神経の損傷や圧迫など、特定の原因がないまま慢性的に顔への痛みがある場合、持続性特発性顔面痛と診断されます。1日2時間以上、3ヶ月に渡り外傷がないまま顔の鈍痛やうずくような痛みなどを感じる人は、持続性特発性顔面痛に該当する可能性が高いでしょう。
三叉神経は脳から3本に枝分れした神経で、それぞれが眼・鼻・口(顎)で受けた感覚を脳に伝える働きがあります。
三叉神経痛は、口や顎の感覚を脳に送る神経が圧迫されることが原因で発症する疾患です。会話や食事、洗顔など日常生活を送る中で、突発的に顔・頭・口などに鋭い痛みが走ります。痛みを感じるのは一時的ですが、頻発するため日常生活に支障をきたす可能性のある疾患です。
頭痛や顔面痛は原因に応じ、治療方法が異なります。
例えば、緊張型頭痛など筋肉の緊張によるものが原因だった場合、ストレッチやマサージなどで改善するケースがほとんどです。一方で、神経が圧迫されたことで痛みが発症している場合、圧迫している原因物質を取り除くことになります。もし、圧迫しているものが腫瘍だった場合、状況に応じて外科手術が必要になるでしょう。また、手術したものの痛みが残るケースもあります。
神経の損傷による頭痛・顔面痛の場合、鎮痛剤などの薬物療法を行った上で、神経の損傷をこれ以上悪化させないための治療が必要です。ただ、神経が損傷していると治療に時間がかかりますし、痛みを緩和できても再発の恐れがあります。
頭痛や顔面痛は多くの人に発症する病気ですが、日常生活を困難にさせます。
近年、神経損傷による慢性的な頭痛・顔面痛を大幅に改善・緩和させる方法として「再生医療」という新しい治療方法を選択できるようになりました。
再生医療は、痛みを感じる患部付近に健康な幹細胞を移植することで、健康な幹細胞が持つ再生力を利用して、従来の身体機能を取り戻し、痛みの緩和・改善を図ります。当院が行う「自己脂肪由来幹細胞治療」は、ご自身の脂肪から抽出した幹細胞を一定数まで培養し体内に戻すことで、頭痛・顔面痛による慢性的な痛みの改善・緩和を目指す治療方法です。
脂肪由来幹細胞は、損傷した細胞などに変化し働く能力以外にも、末梢神経の炎症部位や神経障害部を起こしている部位に作用し、痛みの原因となる炎症を抑える働きがあります。
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